【Google map API key】取得・設定方法について
Google mapはユーザー向けに店舗や会社の場所を知らせる便利な機能です。
通常のGoogle mapを埋め込むのは簡単ですが、ユーザーにより分かりやすい情報を伝えるためにマーカー線を引いたり、ストーリービューを表示させるなどカスタマイズすることが可能です。本記事では、Google Maps Platformの機能や、APIキーの取得方法について解説します。
Google map API keyとは?
Google map API key とはどのようなものなのでしょうか。APIを初めて利用する方や、これからGoogle map API keyの導入を考えている方に向けて紹介します。
そもそも、APIとは?
APIとは「アプリケーション・プログラミング・インターフェース」の略で、Webサービスやアプリケーション同士をつなぐインターフェースのことです。
異なるシステム間をつなぐ窓口のような役割を果たし、APIを活用すれば、自社のサービスに必要なさまざまな機能を簡単に実装できます。
API keyとは?
API keyとは、APIの利用権限を持っている人を識別するための、パスワードのようなものです。API提供事業者が独自に発行しているもので、定型があるというわけではありません。
取得方法についても、提供事業者ごとにさまざまですが、多くの場合、APIのサービスへ会員登録をした後に個人ページや管理画面に表示されているでしょう。
注意点として、一部のAPIは英語のみで提供されている場合があります。ユーザーが利用する分には英語の知識が必要なくても、実装側は英語の知識が要求されるということもあるため、翻訳をしながら慎重に進めましょう。
APIトークンとの違い
API keyとAPIトークンは、同じ役割を持つもので、多くの場合同じものとして扱われます。ただし、提供事業者次第では以下のような違いがみられることもあるため、今後かかる手間なども考えて、規約やシステムに関する記載に目をしっかりと通しておきましょう。
API key | 取得時から変更されない、または変更の頻度が低い |
---|---|
APIトークン | 比較的頻繁に変更される |
Google map API keyで何ができる?
Google Map API keyは、主に従量課金制を正常に稼働するために使用されているAPI keyです。Google社が提供する、Google Maps Platformというサービスに使われており、提供されている各APIを利用するときに入力する必要があります。
Google Maps Platformでは
位置情報やマップを参照する機能をアプリケーション内に実装したり、Webサイトにマップの埋め込みができたりします。
一部のサービスは有料のクレジットが必要ですが、これは毎月200$分(登録後3カ月は)まで無料で提供されるため、範囲内なら無料での利用も可能です。
また、Google Maps Platformには、無料トライアルも設定されています。登録から90日間が経つか、300$分の無料クレジットを消費しきるまではトライアルとして扱われ、課金が行われないため、まずはこちらを試すことがおすすめです。
API key取得方法の手順
API keyの取得には、前述の通りいくつかの手順が必要です。また、不正利用を防ぐために、API keyに制限を設けることもできます。
この項目では、どのようにすればGoogle map API keyを取得できるかを紹介します。
API設定方法
Google Maps PlatformにてAPI keyを取得する手順は、以下のとおりです。
承認情報の欄では、Google map API key の設定と管理ができます。
①Google Maps Platform
②使ってみるをクリックし、赤枠の「鍵と承認情報」をクリック
③赤枠内のMaps API Keyをクリックする
④クリック先はこのような画面になり、APIキーを編集できる
API制限設定方法
Google Map API keyは、自社が組み合わせるシステムを指定することで、それ以外のプラットフォームとの連携ができないようにできます。
Google Maps Platformは従量課金制です。闇雲にいろいろなサイトと連携させるのではなく、連携させて売上につながりやすい組み合わせを選ぶのがポイントです。
⑤APIの制限を選択
⑥ボックスより、使用したいAPI機能を選択
リクエストにAPIを設定する
WebサイトにAPIを設定する場合は、APIとAPI keyをソースコード内に埋め込みます。
キーを追加していなければ、そのページにおいてのAPIは有効でないとみなされてしまうため、注意が必要です。
⑧自身のホームページのhtmlやJSの部分に取得したAPIキーを埋め込む(例はswell)
⑨その他:Google map API key の種類について
制限する際のGoogle API keyは後述の16種類が選べます。
Directions API | 10ヶ所以内の地点経路を算出するためのAPI |
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Distance Matrix API | 移動による距離と時間を計測するためのAPI |
Geocoding API | 住所を緯度経度に変換するAPI。逆に緯度経度から住所を割り出すことも可能。 |
Geolocation API | 端末が検出する、基地局やIPアドレスから位置と精度半径を返すAPI |
Maps Elevation API | 標高データが取得可能なAPI |
Maps Embed API | iframe(HTMLを埋め込んでコンテンツを表示する枠)にて、目的地をマーカーで示して組み込めるAPI |
Maps JavaScript API | 独自のWebコンテンツや画像と組み合わせてMAPが表示できるAPI |
Maps SDK for Android | Googlemapのデータを使用している、ウェアラブル端末を含めたAndroidアプリにMAPを表示するためのAPI。JavaとKotolinの言語で拡張機能を使用できる。 |
Maps SDK for iOS | 前述のMaps SDK Androidに対して、iOSに対応するAPI |
Maps Static API | Mapを単なる画像としてWebサイトに掲載するためのAPI |
Places API | 指定された領域内や、特定地点周辺などの施設やスポット、位置を検索できるAPI オートコンプリート機能がついているため、住所などを全部入力しなくても検索可能です。 |
Roads API | MAPのある1点以上の座標情報から、近くの道路状況を検索できるAPI 目的地までの経路のほか、制限速度を見ることが可能です。 |
Street View Static API | ストリートビューを使用し、検索した地点の周辺風景を掲載できるAPI 地図だけではわかりにくい場所を示す際に効果があります。 |
Time Zone API | 検索地点のタイムゾーンと、現在地との時間差(UTC)、各場所のサマータイムを表示できます。 EUや中国・アメリカのような、国土が広く時差の激しいエリアで便利な機能です。 |
利用料金はドル単位で、無料~75ドルのものがあります。
また、Googlemapには他にも環境に対するSDGsのために開発された、AirQualy
(ある地点の大気質データ情報)などのAPIもあります。
まとめ
Google Maps Platformは、Webサイトを運営するにあたり、位置情報に特化したサービスや解析を行いたい際に有効なAPIです。
うまく活用することで、実装したいと考えた機能を簡単に取り入れられるでしょう。そして、Google Maps Platformで導入したAPIを動作させるために必要なものが、Google map API keyです。
通常の「共有」から行える地図埋め込みと異なるのは、解析機能がついているという点です。Google Maps Platformを利用すれば、位置情報に絡めたユーザー分析ができます。
APIには、Webサイトにて需要の高いものから、特定の分野に特化した情報を扱ったものもあります。
位置情報から、どのような統計をとりたいか、まずは戦略を練るとよいでしょう。